白血病というと、名前は知っているが症状などについてはよく知らない人がほとんど
だろう。一口に白血病といっても、いろいろな種類のものがあるようだ。その中でも、
成人T細胞白血病は、感染経路は限られてはいるものの、成人T細胞という免疫を
つかさどる細胞ががん化するので、各種の感染症に罹患しやすくなり、リンパ節が
腫れたりという症状が出る。他の白血病に比べれば症状は比較的軽いようだが、感染症
の種類によっては、重篤な状態にならないとも限らない。
この成人T細胞白血病は、感染したからといって必ずしも発症するとは限らず、自分
では気がつかないうちに感染源となってしまっている可能性がある。まだ発症して
いない感染者の数は、日本だけでも120万人くらいと、無視することはできない人数
にのぼると見られている。そこで、何らかの自覚症状が現れた際には、この病気を
疑ってみる事も考え、早期発見早期治療を試みるべきだろう。
成人T細胞白血病には大きく分けて2種類あり、症状の軽いものは、がん化した細胞
そのものではなく、皮膚科的な治療で感染症の症状を抑えることが主目標となる。
しかし、急性のものは進行も急であり、治療も、がん化した細胞そのものを対象として、
抗がん剤などによる治療を行う必要がある。
他にがん治療の方法としては造血幹細胞移植があるが、成人T細胞白血病に
対しては、効果は低いようだ。現在新しい抗体医薬品の開発も行われているよう
であり、成人T細胞白血病の治療については、これからの進展に期待したい。